続報!安全祈願祭
前回お話した「安全祈願祭」について、その後動きがありましたので報告いたします。
- 2003/12/1
- 11/21にJVが提出した安全祈願祭費用についての協議申請に対して、公共建築室から回答書が提出される。
「JV現場代理人から6月10日安全祈願祭について有りの方向でとの回答がありました。行事は工事期間中の安全施工祈願を願い各請負業者が協力し自主的に主催するものであり、費用を岐阜市が負担することはできません」
- 2003/12/8
- JVが市に協議書を提出「上記回答を不服とし、再協議を求める」
- 2003/12/09
- 岐阜市議会において、高橋寛議員より質問
「地鎮祭への公金支出が憲法上の政教分離の原則に抵触することを請負業者(JV)は認識していないのかどうか」
岐阜市行政管理部長の答弁
「(JVに)事前に説明し、実施の有無を確認いたしましたところ、自主的に実施するとの回答を得たところでございます。議員ご質問の請負業者(JV)の認 識の有無については定かではございませんが、安全祈願祭の費用について公金を支出することは、憲法に定める政教分離の原則から言いましても疑義がございま
すところから、いかなる業者に対しましても一切応じられないものと考えております」
- 2003/12/16
- JV代表(株式会社希望社 代表取締役)桑原が市役所へ行き、再協議を求める。
「安全祈願祭の費用は請負契約内容にないので、費用の処理をどうするか協議したい」
これに対して市公共建築室は、
「市議会での答弁のとおり、憲法に定める政教分離の原則からも応じられない」と口頭で回答
- 2003/12/17
- 公共建築室から2回目の回答書が提出される。内容は2003/12/16における回答と同じ
安全祈願祭に冠する市の対応には、重大な問題があると思います。
1.安全祈願祭は、JVが自主的に開催したものではない。
安全祈願祭が開催されるに至った状況は以下のとおりです。
- 2003/6/2
- 市とJVの第1回内部打合せにおいて、JVの現場代理人が市の公共建築室職員から「強制とは言わないが、安全祈願祭をどう考えているのか」との質問を受ける。
- 2003/6/10
- 第2回打合せにおいて、JVの現場代理人が生涯学習室の職員から 「近隣対応の節目の意味も含め安全祈願祭を実施したらどうか」と問われ、JVの現場代理人は、「有りの方向で考えている」と返答。この発言は安全祈願祭を
行ないます、と言う意味ではなく、前向きに検討しますということである。
この返答を受けて、生涯学習室(コミュニティーセンターの管理・運営に携わる部署)の川瀬GL(グループリーダー)は「地元の打診・出欠等20日程度かかる。早急に内々で案を作る必要(がある)」と発言している。(議事録)
- 2003/6/19〜7/28
- 週1回(合計6回)開かれた市とJVの打合せ会議において、毎回安全祈願祭が議題にあがる。以下はその内容の抜粋(議事録による)
「7/23(水)AM9:30〜10:20迄市長予定なし、内々押え(GL川瀬)」
「段取りの参考事例を基に作成指示」
「出席者名簿及び式次第のチェックと内々の出席者承諾等(GL川瀬)」(以上2003/6/19)
「(工事請負)契約後、招待状等は早急に本人に手渡す」
「当日は乾杯等酒は無し」……(以上2003/6/27)
形の上では、安全祈願祭はJVが主催したことになっています。しかし、JVは、安全祈願祭開催を自ら望んだのではなく自主的に実施するとの回答などしていません。
ここであげた資料だけではニュアンスが伝わりにくいかもしれませんが、市はJVに対して安全祈願祭開催を暗に迫り、「有りの方向で考えている」という返答を得るや否や、式次第・招待状配布をはじめとするさまざまな準備を要請・指示してきたのです。(議事録にはありませんが、市はJVに、他の工事で使用したものを雛形にして式次第を作成させたり、一定の招待者には招待状を郵送しないで手渡しにするよう指示したり、当日参加者に500円程度の土産を用意するよう指示したりしています)
2. 市は、誰が安全祈願祭の費用を負担するべきかどうかという問題を、市がJVに実施させたという現実を無視して、「安全祈願祭」という行事の法的性格の問題として処理しようとしている。
「政教分離の原則から考えて、安全祈願祭を公金支出の対象にすることはできない」―こんなことはわかりきったことです。それなのに、契約に含まれていない行事を、実施する意志のないJVに半ば強要するように誘導し、祈願祭を開催
した。政教分離の原則からして支出のできない行事を、その費用が工事契約にないことが分かりながら実施を求めるなら、開催費用の負担は誰が行うのかということまで曖昧にせず、明確にさせるために、あえて費用を請求したのです。
こんなとき、普通のゼネコンなら、市の要望にしたがって安全祈願祭を開催し、しかも市に費用の請求などしないのが常識である事も分かっています。当社が問題にするのは、こういった行政と業界の体質です。みなさまのご意見をお待ちしております。
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